僕の製作は何回も土を塗ったり、磨いたり、剥がしたりしますが、
手の磨き具合や、土に残る層の跡と共にテクスチャとなり、
土の肌と呼びものが一番見せたかったものです。
自己意識がどこに尋ねついたか、何を見せるのか、何を取り上げ、
何を成り立たせたのかが重要です。
素材のある風貌を磨いて出すことと共に、自己意識の判断であり、
自己表現であります。
工芸は素材の全てを展開する仕事です。
観念主導するアートと違い、人間中心の製作とも違くて、
人間と素材の関係を土台にし、強調し、
助け合うことが大切と思います。